相談員の仕事

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相談員の仕事

 

この度の西日本豪雨により被災地となった倉敷市真備町は、
私が学生の頃に実習を受けた場所であり、思い出のある町です。
お世話になった方々の安否を確認しながら、
相談員の仕事を目指していた時のことを思い出しました。
そして、時を同じくして、相談支援専門員の現任研修を受ける機会があり、
相談員としての自分の立場を振り返り、仕事について考えてみました。

現職に就いて5年目になりますが、これまでに出会った相談者の中には、
実に様々な人たちがいます。
自分の夢や目標に向かって頑張っている人、
日常の何気ないことに楽しみを見い出す人、
皆さん、夢や好きなことになると、楽しそうに話してくれます。

人は、楽しみを持つことで生活の幅が広がり、
目標は生きる力を与えてくれます。
そんな人たちの姿を見守り、成長する姿に立ちあえることは、
仕事を通じての喜びであり、楽しみでもあります。

また、時折、生活上の困り事を抱えながらも、助けを求める術を知らず、
どことも繋がりを持たないままに、ひっそりと地域で暮らす人に出会うこともあります。
その人たちは、今は繋がりを持っていても、
長い年月の間には支援者も入れ代わり、記録は残るものの、
彼らの存在や現状を知る人が少なくなり、忘れ去られて、
地域に埋もれてしまうかもしれません。

どの人も、住み慣れた地域で安心して、
普通に暮らしたいという思いを持たれています。
そのような思いを大切にしながら、その人の生活全体を見渡し、
必要な福祉サービスを調整しながら、
人と社会の繋がりを保ち続けることの大切さを伝えています。

相談員は、目の前にいる相談者にとって、
何が最善の利益かということを考え続ける仕事ですが、
やり抜く力、続ける力が必要です。
そのためには、様々な知識や経験、フットワーク等、
あればあっただけいいと思います。
ですが、何より大切なのは、人としての心であり、
相談者に対して、どう向き合うかだと思います。

日々の相談業務の実践においては、
これでよいのかと自問自答の繰り返しです。
迷いながら、揺れながら、悶々とすることもあります。
そんな時に有り難いのが、仲間の存在です。
落ち込んだり笑ったりの日々ですが、
良い事もそうでない事も、共に分かち合える仲間がいるからこそ、
頑張れるのだと実感しています。
そして、これからも、仲間と共に
切磋琢磨していけることを望んでおります。